悪徳商法の罠にはまらないために、まずは悪徳商法の種類を知っておきましょう。最初は、悪徳商法の定番と言えるものをいくつか紹介します。
悪徳マルチ商法・ねずみ講
ねずみ講、マルチ商法、ネットワークビジネス。呼び方は時代に応じて変わってきていますが、懲りずに消えない商法ですね。ねずみ講は商品が介在しないので完全に違法ですが、マルチ商法は合法な場合もあります。
商品を購入して会員になり、自分の紹介での新規会員、さらにその人の紹介の新規会員・・・と会員を増やしていきます。自分の紹介から後ろの会員の購入額の一部(マージン)を受け取ることができます。
最近はインターネット上でも広告を多数みかけるようになりました。健康食品や美容用品、浄水器などに多い商法です。自分の買った商品にどれだけのマージンが含まれるかを考えると、その商品の真の価値の低さがわかります。
実際には合法な会社もありますが、「合法」と「儲かる」はまったく別問題。それに、そのような会社の商品を扱ったとしても、普通は友達を失って在庫と出費が増えていくのがオチです。
【〜身近な例〜】
実は私も化粧品の説明会に参加したことがあります。説明会が一通り終わった後、なぜか「いける」と思われたようで、個人的な攻撃(?)を受けてしまいました・・・。「ずいぶん真剣な表情で聞かれてましたねぇ」「今までの化粧品の怖さがわかったでしょう?」とたたみかけ、こちらの返答を考慮しない切り返しも多々ありました。勿論きっぱり断りました。
【〜違法と合法の見分け方〜】
ねずみ講は、商品が介在しないため、完全に違法です。この目的は金銭の配当であって、商品の販売ではありません。
一方、マルチ商法はきちんとした商品が存在していて、会員を増やすことよりも商品を売ることに重点を置いたシステム(つまり、入会金目的でない)であれば、少なくとも法律上の問題ありません。ただ、商品があっても、仕入れ値と販売価格に10倍というような差があったり、初期投資に10万円以上かかったりする場合は違法性が高いと判断されるケースもあります。ここで難しいのは、マルチ商法に関して「これなら違法。これなら合法」という明確な線引きがないことです。現状では私たち一人ひとりが見極める必要があるのです。しかし、風潮としてはたとえ合法で悪質でなくとも、良い印象を持たない人が多いのが現在の日本だと言えます。
内職商法
「在宅で仕事をしませんか?」「自宅で自由にできてこんなに高収入になりますよ」などと言って主に主婦を勧誘します。実際にはその仕事をするために必要だという理由で高額な教材費や登録費を払わせるのが目的です。
【〜身近な例〜】
これは、すでに結婚している友人の何人かが勧誘を受けたと実際に聞いたことがあります。文書作成やHP作成、宛名書きなどが勧誘してくる仕事の内容です。教材も何万円もしますが、その仕事の報酬も内職としては高額なものなので、つい騙されてしまう人もいるわけです。
アポイントメント商法
「景品が当たった」「旅行に当選した」という理由で事務所に呼び出し、最終的にはまったっく関係ない高額な商品(毛皮やアクセサリーなど)を売りつける商法です。何も応募していないのに、当たるはずがないのです。
【〜身近な例〜】
これは私の姉が危ないところだったという経験があります。まだ携帯電話が普及し始める直前の頃です。携帯電話が当たったということで、受け取りに行きましたが、なぜこんな所に事務所が?という場所にある、いかにも怪しい事務所だったので、怖くなって引き返してきたそうです。
キャッチセールス
路上で声をかけてアンケートの回答を求めてくるのが多い手法です。その後高額な商品を売りつけてきます。美容院のアンケートなら、店に連れて行かれて化粧品を買わされる、といったパターンです。口がうまいので、それに乗せられて気を許してしまうのです。
【〜身近な例〜】
私の友人は、これで指輪を買いました。相手は泣き落としのような話をしてきたようです。私は勿論「騙されてるから」と言いました。彼女も半信半疑のまま購入してしまったのです。ローンまで組んで・・・。後悔先に立たずです。
催眠商法(SF商法)
「会場に行けば無料で品物がもらえる」などの謳い文句で人を集め、盛り上がっている現場の雰囲気の中で購入意欲を高めさせる手法です。布団や磁気マットレス、着物などの商品があります。
【〜身近な例〜】
また別の友人は、これで着物を買いました。彼女は普段は東京に住んでいて、帰省中でした。すっかり場の雰囲気に飲まれている様子で「おいでよ!すっごく楽しいから。着物もきれいだし」と電話がかかってきました。電話の向こうでは「○○様、ご購入おめでとうございます〜〜!!」(そのあと手拍子で盛り上げる)の声が聞こえてきました。「購入おめでとう、ってのはおかしいでしょ?」と冷静にさせようとしましたが、まさに催眠術にかかったように虜になっていました。着物は、そんなに下品な売り方はしないものです。
霊感商法
悩み事を霊的な力で解決できると偽って、近づいてきます。最終的には「これを持っていれば解決する」「これを家に置く必要がある」などと言って高額な商品を売りつけます。他にはおはらいをすると言って、その代金を請求する場合もあります。とにかく病気や人間関係のトラブルにつけ込んで、人の不安をあおるのが上手です。
【〜身近な例〜】
私の母親に近づいてきた人は、この霊感商法とマルチ商法をうまく使って、人を騙し続けていました。霊感があると言って「体のここが悪い」「こうしないとこういう災いが起きる」と不安をあおり、「でも私に任せておけば大丈夫」という方向で話を進めます。そして、マルチ商法の会員にして商品を大量に買わせていました。その商品が健康食品だったのです。このように、業者や団体でなく個人レベルでも騙してくる人はいます。
さて、実例も挙げながら解説してきましたが、定番といえるような悪徳商法は、意外と身近なところで話を聞くものです。どれも心の隙をついてくるので、注意が必要です。